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シネカメ&シネ玉を使う意味。
どもです、イチカワです。

なんと今年一発目のブログエントリーが4月1日(ありゃまっ!)。なんか「音沙汰なさ」っぷりが国内最強黄色いサイトさんに追いつけ追い越せ的!そこ競ってどおすんだて話ですが。

ホントはね、アタクシ長年の目黒区民生活から鎌倉市民生活にビッグチェンジ!なんてネタもあるのですが、もうそれは極めてプライベートなお話なんで、とりあえず割愛。

ここに来るのは機材好きのアナタ(ヒマ人)だけー!つー事で記念すべき今年/今年度一発目はずばりこれーっ!

Sonyさんのシネカメ、F55ちゃんにイチカワ憧れのシネ玉、ARRI Ultra Prime(写真は32mm)!そして上に乗ってるのはサイコーに美麗なモニターレコーダ、Atomos Shogun様っ!

スゴいよー!重いよー!肩がはずれちゃうよー!!

撮影から何から全て独学、もちろんアシスタント経験なんぞも全くナシ!そんなイチカワがこういうハイエンドなお大尽機材をブン回すなんてけしからんっ!今回はそんなお話です。

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これは先月イチカワがDPとして参加した案件、英マツダさんの欧州向け広告なのですが、急遽小輝さんに手配いただいた機材の一部です。

ご用意いただいたのはF55とその周り、レンズはUltra Primeで14mmから85mmまで、そしてズームだけ新しいCompact  Zoom70-200mm。ホントは広角12mm、望遠も300mm前後辺りまで必要だったのですが、小輝さんにお邪魔した際あったのがこれだけ、後は現場の創意と工夫でとなりました。(急なお願いに十分過ぎるサポートをいただき、小輝さんホントにありがとうございました!)

「昔、塚本晋也監督が『お金なくてワイドレンズが現場になかったので、気合いでワイドに撮りました』言うてはったから出来るはず、うん。」なーんて話して機材をかき集めいざ現場へ!

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F55となると今までのようにFS700をDSLRのようにコンパクトに扱う、というわけにはいかなくなります。今回シネセットとしては最低最小限ミニマルにコンパクトに組んではみましたが、それでも大きい、重い、堅い...いやはや大変です。

手前が基本セット。奥が3軸オペレート中の監督とヨースケくん。


Compact Zoom 70-200mmを装着で一気に威圧感がアップ。ズーム嫌いなイチカワですがこれは良い絵でした。


4K記録はフォーカスがシビアなんで大変。Atomos Shogun大活躍でしたが、最低1080P解像度モニタは必須!ですねー(皆さん現場はどうされてるのかしらん)


おもちゃを与えられニンマリなイチカワ。ただこの後のカットは大変!


この体勢で疾走する車内(ドライバー手元)カットを撮らされ一気に不機嫌に。


そして一脚に無理矢理載せての撮影も。監督の撮りたい絵に付き合うと結局こういったカジュアル(バカ)なやり方だよ。

憧れのシネカメ/シネ玉セットも実際現場で稼働となると予想通りのメンドーさ。F55はカメラとしてはウルトライージーなオペレーションですし、シネ玉もフォーカシングのし易さなど文句なし...ただ、何度も書きますが大きいし重いし堅い(不意に手をぶつけると痛い)...全然良い事ありません。最後の写真のように一脚に載せ肩に担いで現場をウロウロ、なんて時はホント全てを投げ捨て泣いて家に帰ろうか思いましたよ。

しかしっ!そこまでツラい思いをしても替えのきかないのが撮れる絵!!そりゃそーよね、ここまでヤな事ばっかで絵もヒドかったら値段だけ張るダンベルでしょ!て感じよ。

今回は監督のリクエストでARRI Ultra Primeで揃えたのですがこれが良かった。正直最新のシネ玉に比べ解像度はそこまで高くないUltra Primeですが、このフォーカスの山からボケ(←と呼ぶのも失礼!)へのクリーミーさというかなんというか...もうね、絵の中の奥行きがステキ過ぎるのね。

現場の空気感も全て捉えてくれるようなその絵の素晴らしさは何度観てもワクワクドキドキちゃんでした。14mmを最初に覗いた時の感動は今でもしっかり記憶してますよ、ホントびっくり。こんなワイドでここまで奥行き感じたのはじめてでした。

で、それを余す事なく全てキャプチャーしてくれるF55ちゃん。広域なダイナミックレンジ+グローバルセンサーという事もあり、ホントにレンズが捉えた全てをしっかりそのまま確実に記録してくれる、そんな感じでした。

実は現場では他のカメラも色々スタンバイしていたのですが、全然使いモンになりませんでした。絵がペラい、もう全然ダメ。今回ギリギリなんとかなったのがツァイス単玉つけた1DCのC-Log記録のみでした(もちろんポストで色合わせは大変ですが)。

そうなのです、今回一番勉強になったのがここ、「絵がペラいかペラくないか」。ここです。

F55がどこまでサイコーなシネカメラなのかイチカワわかりませんが、少なくともUltra Primeをつけての4Kraw記録&S-Log3.cine現像(S-Log3カーヴ+色空間が.cine、て意味です)、この絵には十分な奥行き、立体感があります。これが軸となってしまうと他の機材、これを記録できない子達は全てダメ。いくら解像度が高かろうがピクセルカウントが多かろうが全く意味ありません。

業界で認められている機材、特に長い歴史で使い続けられているシネ玉などにはちゃんとした存在意義があるのだな〜、なーんて思いながらイチカワは現場で回していました。ホント勉強になりました。

イチカワのような人間がこういったハイエンド機材でお仕事する事は中々ない、とても良い機会となりました。関係者の皆様にはこの場をお借りして感謝の気持ちをお伝えしたく思います。ホントおつかれさまでした!

で、実はこのお仕事、撮影風景などがBTS(メイキング映像)として別途制作されるとの事です。いつリリースになるのかわかりませんが、イチカワもインタビューなど受けていますのでご興味おありの方は是非ご覧くださいまーせ!

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さー、F55にシネ単、それを4Kraw記録/S-Log3.cine現像....そんな絵を経験してしまったイチカワは大変ですよ。どうやってFS700に戻れば良いのかしらん。

というわけで、今後は「目指すはあの絵!F55+シネ単のあの奥行き!」を最低ラインとし、更なる創意と工夫で良い絵を作っていけるようにいたします。

皆様今年も宜しくお付き合いのほどお願いいたしますー(って最後だけ正月の挨拶っぽい)
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